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ジェンツーペンギンの換羽

2020年9月30日
飼育日記

ジェンツーペンギンの換羽

今度はジェンツーペンギンの換羽(羽の生え換わり)が始まりました。

 

今年度の繁殖が早めに終わった個体は早々と換羽が始まっています。

換羽に入る前はたくさん餌を食べて、ブクブクと太り栄養をたくさん蓄えます。

▲換羽中のジェンツーペンギン

 

 

ここまではほかのペンギンたちも一緒ですが、実は以前の飼育日記で紹介したフンボルト・ケープペンギンと今回ご紹介するジェンツーペンギンの換羽には違いがあるんです!

それは、温かいところに住むペンギン(温帯種)と、寒いところに住むペンギン(亜南極種)で、羽が抜けるタイミングが異なるということです。

温帯種のフンボルトペンギンとケープペンギン、マゼランペンギンは新しい羽が生えそろう前に古い羽が抜けてしまいます。

そのため、うっすらとピンク色の地肌が見えることもあります。

▲新しい羽が生えてきている途中のフンボルトペンギン

 

ですが、亜南極種のジェンツーペンギンは新しい羽が生えきってから古い羽が抜けていくため、地肌が見えることはありません!

そして、羽が密に生えています。

▲換羽中のジェンツーペンギン。羽がぎゅうぎゅうに生えているため換羽中は目が小さく見えます。

 

ジェンツーペンギンは亜南極圏と呼ばれる南極周辺の島々に生息しています。とても寒い環境のため、換羽をするときも寒さ対策をばっちりしているのです。

反対にフンボルトペンギンやケープペンギンの生息地はチリや南アフリカなどの温かいところのため(当館の換羽する時期は7~8月の真夏です)、さっさと抜けてしまうのかもしれませんね。

 

このように生息地によってペンギンの換羽の仕方も少しづつ違いがあるので、ぜひじっくりと観察してみてくださいね!

 

クラゲ調査に行ってきました(8月)

2020年9月30日
飼育日記

水族館では、長崎の自然を記録するため、定期的にクラゲ調査を行っています。

今回は、8月の調査で見ることができたクラゲについて紹介します!

 

【クラゲ採集の豆知識】

クラゲはゼラチン質なので網でとると傷ついてしまします。

そのため、ひしゃくなどで海水ごと採集していきます。

今月は何が確認できたかというと…

 

▲ アンドンクラゲ

Carybdea brevipedalia

大きさ:5cmほど

長崎では「イラ」と呼ばれています。

海水浴中によく刺されるクラゲの正体で、

夏によくみることができます。

 

▲ タコクラゲ

Mastigias papua

大きさ:5~10 cmほど

付属器と呼ばれる足が8本あるのが特徴。

こちらも夏によくみることができるクラゲです。

 

タコクラゲは、2階の特設水槽で展示しています!

 

 

▲ コモチクラゲ

Eucheilota paradoxica

大きさ:5mmほど

自分と同じクローン個体をつくって増殖します。

 

 

▲ ギンカクラゲ

Porpita porpita

大きさ:5 cmほど

外洋性のクラゲですが、時々沿岸まで流れてくることがあります。

今回も調査日に偶然流れてきていたのを確認しました。

 

 

矢印のところにギンカクラゲがいます。

ギンカクラゲは水族館に搬入しましたが、

状態が悪く展示にまで至りませんでした。

また採集できた時は展示したいと思います!

 

次回の調査でまたクラゲが確認できたら紹介したいと思います!